浅間前掛火山の地質と噴火史

Geology and Eruptive History of Asama-Maekake Volcano

高橋正樹・安井真也・竹本弘幸（日本大学文理学部地球システム科学教室）

はじめに

群馬・長野両県の境に位置する浅間火山は，わが国を代表する活動的な安山岩質の活火山である．浅間火山は関東平野にも近く，噴火時には風向きによっては東京にまで降灰がおよぶこともある．私たちのグループはここ15年間余りにわたってこうした浅間火山の地質学的・岩石学的研究を進めてきた．そのデータの多くは未公表であるが，今回の21年ぶりの浅間前掛火山の噴火を機会にその一端を公開することにした（論文による公表も準備中）．噴火に対処するための第一歩は，まずその火山の成り立ちや噴火のくせをよく知ることである．このホームページがそのための一助となれば幸いである．

目　次
• はじめに

1. 浅間前掛火山とは
2. 浅間前掛火山の噴火様式と噴火史
3. 古墳時代（4世紀）の大規模噴火
4. 天仁大規模噴火（西暦1108年）
5. 天明大規模噴火（西暦1783年）
6. 浅間前掛火山の中規模噴火
7. 浅間前掛火山噴出物の全岩化学組成
8. 浅間前掛火山のマグマ供給システム

• 準備中続編：「浅間黒斑火山の地質と形成史」
• 準備中続編：「浅間仏岩火山の地質と形成史」