火山灰トラップについて噴火している火山の近傍での調査は,安全に配慮しなければならないのは言うまでもありません.しかしながら,強い爆発を伴う火山では,火口近傍域に近づく事ができないことが普通です.そのような状況下では,安全なところまで飛来してくる火山灰が,火山活動の状況をリアルタイムで提供してくれる唯一かつ直接的な情報源になります. 火山灰を採取するためには,安全を確保しつつ,山体の近くて定期観測を行うことが望ましいですが,それでは時間も効率も良くありません.従って,地表に落ちる前に火山灰を採取するための機器を設置し,それを火山活動の状況に応じて回収,再設置する必要が生じます. 以下に示した「簡易火山灰トラップ」の設置レシピは,これまで日大関係者らが得た経験を元に大野が作成したものです.改良すべき点もたくさんあると思いますので,これを機械に降灰量の定量方法に関する皆様からのアイディアをお寄せいただければ幸いです. 火山灰トラップの設置例以下は,上記の方法で作成された火山灰トラップの設置例です.火山灰トラップは,「設置例2」のように上に覆い被さるものが無いようなオープンスペースに設置するのが望ましいです.また,カップの側面には「降灰量測定中」等のラベルを塗布する. 火山灰トラップの問題点簡易火山灰トラップの問題点を列挙します.設置に当たっては,これらの点を認識下さい.
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