田貫湖より
9時49分〜12時25分
2月4日09:14〜17:22,長時間にわたる笠雲が出現しました。
特に, 11:22〜11:40,12:52〜13:10には「二重笠」も見られました。
要因は4つほどありそうです。
1)やや冬型気圧配置が弱まり,気圧傾度が小さくなって,
西ないし西北西の風向となったこと。
⇒この気流のコースでは比較的脊梁山脈のバリアが低く,
片積雲が入りやすくなる
2)700〜500hPa付近に弱いリッジ圏内となり,
いくぶん発散,高気圧性沈降が起こったとみられること。
⇒安定層の形成。
3)小康状態とはいえ,日本海西部・若狭湾方面から
雪雲が脊梁山脈を吹き越えてきたこと。
⇒ この片積雲がすでにできていた笠雲の上に重なる形で
「二重笠」となった。
加えて,意外と重要と思われることとして,
4)今冬の多い積雪が日中,強いアルベド効果を起こし,
雪面付近の気温を低下させ,
さらに ,昇華による冷却効果もあり,
山頂部付近に安定層を形成していたこと。
⇒これが笠雲の頻発を招いているとも考えられます。
雪の少なかった昨年との比較研究が必要かもしれません。
解説:山川修治
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