環境問題の頁

マングローブとは?

   

遠藤邦彦

写真1

マングローブは,主として熱帯・亜熱帯地域の潮間帯,干潟などに見られる植物で,満潮時には海水につかってしまいます.メヒルギ,オヒルギ,ヤエヤマヒルギなどが代表的なものです.日本列島における自然分布での北限は種子島とされています.

写真1-4は,グレートバリアーリーフで有名なオーストラリアのケアンズのやや南で見られたマングローブです.根が地上からタコの足のように広がって木を支えています.写真34は海岸の最前線にあるもので,根が絡み合うように密生して,中を歩くのは容易ではありません.

写真2

写真3

写真4

写真5

撮影:有光貴彦

写真6

撮影:有光貴彦

写真5,6は沖縄のマングローブです(撮影:有光貴彦).

マングローブにはカニ,貝,魚などをはじめ様々な生物が生活しており,生態系の維持にとって重要な意味を持っています.写真34に見られるような根の下は生物にとって絶好の空間となります.また高潮や津波から海岸線を守る重要な役割をしていることでも注目されています.しかし近年,マングローブの破壊や消滅が問題になっています.強烈なハリケーンや台風の襲来,巨大津波の発生などが続く中で,マングローブの果たしている役割を見直してみる必要があります.

更新日:080325

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