環境問題の頁

後退しつつある中国天山山脈No.1氷河

遠藤邦彦

写真1 2005年8月20日の氷河

写真2 2006年9月10日の氷河

写真3 2006年9月10日の氷河先端

中国で進みつつある西部開発の中心地ウルムチ市は,天山山脈から流下するウルムチ河に沿って南北に細長く発達し,市街地は拡大しつつあります.
 このウルムチ河を最上流部までさかのぼったところに,天山山脈のNo.1氷河があります.この氷河の末端から少し下ったところには氷河の観測所があり,古くから氷河の変動について調査を行っています.
 氷河の末端の位置が後退しつつあり,地球温暖化と連動しているという事例が数多く報告されていますが,No.1氷河においても後退傾向にあり,この傾向は少なくてもこの50年から100年にわたると考えられています.
 写真は2005年8月20日(写真1)と,2006年9月10日(写真2)に撮影されたものを比較したものです.

更新日:061024

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2005年の中国天山山脈No.1氷河

遠藤邦彦

天山山脈を登る国道をふさぐ山羊の群れ.車はこの群れを押しのけて通る.

天山山脈の第一氷河(Glacier No.1)

およそ4000mの高度にあるので,途中高度馴化をはかる必要がある.

天山山脈のNo.1氷河の末端.氷河に触ることができる.

モレーンの堆積物

天山山脈の古いモレーンの堆積物.かつて氷河が低位置にまで進出していた証拠.モレーンの上に飛び出た岩塊の表面にはこけが付着する.こけの付着具合で年代を測る方法がある.

氷河末端の位置の変化を示す図.

近年末端の位置が後退しつつある.

Muほか,2004

更新日:0509

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