火山豆石とは文責:中山聡子 火山豆石はほぼ球形をした火山灰粒子の集合体です.細かい火山灰が集まってくっついてできたものです.この降下して堆積した火山豆石は世界中のいたるところで確認されていて,始生代の古い岩石にも見られます(Heinrichs, 1984).火山豆石の多くは噴煙から直接落ちてきた降下堆積の中に確認されますがまれに火砕流や,火砕サージの流れて堆積した流下堆積物中にも見つかることがあり (e.g. Fisher and Waters, 1970 ; Shmincke et al., 1973 ; Hayakawa, 1990; Gilbert, 1991),特にマグマ水蒸気爆発の堆積物に非常に多くみられるようです(Shumacher and Schmincke, 1991) . 火山豆石の外形を,moore and peckは,泥球,火山雹,泥のボール,火山灰でできたボール状であると述べています(Moore and Peck, 1966). また火山豆石の内部の構造として,核をもっている火山豆石もあります.この核は,均質な凝集体もしくは,単一の軽石の断片で形成されていて,その周りを同心円状の火山灰の層が覆っています.粒子の大きさが90μm以上のものを核と定義しています(Sparks et al., 1997) .この同心円状の火山灰層は,表層に向かって粒度サイズが減少しています(Shumacher and Schmincke, 1991).そのほか,均質な構造を持つ火山豆石もあります. 火山豆石は,空隙を含んでいて,一部の火山豆石には,球形の空隙がみられます.火山豆石の典型的な空隙率は,約0.3-0.5.みかけの密度は,約1200-1600 kg/m3です(Shumacher and Schmincke, 1991). ↑このページの最初へ
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