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81摩周先カルデラ火山別名 日本の火山第1版  189 
火山番号220 日本の火山第2版  220a 
火山名摩周 活火山カタログ   
個別火山体の位置 火山体番号   

 著 者 隅田まり

位置と大きさ
      地形的  主火道 
 緯  度    43゚34'42" 
 経  度    144゚32'00" 
 最高点高度   m
 基盤高度   m
 分布面積   km2
 火山体体積  >23.5 [1] km3

活動時代と性質
 噴出物の分類  大部分は溶岩流.一部アグルーチネート及び未固結の火砕流又は降下火砕物.カルデラ内基底部は,屈斜路の火砕流が認められる. 
 火山体の分類  SC. 大部分は溶岩流+若干の火砕物 
 層序  [1][2]より,摩周外輪山の活動開始時期は.テフラの層序関係より,Spfa-II以前の少なくとも3万2千年よりも古い.また,終了時期は摩周-f火砕流の直前までと考えられるので,約6000〜7000年前以前[3][4]と考えられる. 
 年代測定値  直接,外輪山溶岩をはかった年代はないが,カルデラから外のテフラ層序からつぎに示す年代が参考になると思われる. 

岩石名
 玄武岩  なし 
 玄武岩質安山岩  主要 
 安山岩  主要 
 デイサイト  なし 
 流紋岩  なし 
 その他   

 化学分析値 
 古期溶岩円頂丘溶岩(普通輝石紫蘇輝石石英安山岩(デイサイト);SiO2=67.51wt%) [3]のp.18の表. 中島ベースサージ堆積物(普通輝石紫蘇輝石石英安山岩(デイサイト);SiO2=68.53-69.69wt%) ([1]博士論文中の[資料]化学分析一覧より. No.25-32 (8個)) 中島新期円頂丘溶岩(普通輝石紫蘇輝石石英安山岩(流紋岩);SiO2=70.98-71.97wt%) ([1]博士論文中の[資料]化学分析一覧より. No.186-192 (7個)) 分析値:古期外輪山溶岩(紫蘇輝石安山岩,普通輝石含有紫蘇輝石玄武岩;SiO2= 52.38-58.16wt%) [6]より (15個) 新期外輪山溶岩(紫蘇輝石安山岩〜普通輝石紫蘇輝石安山岩;SiO2=55.32 〜66.64wt%)[6]より (14個) 

引用文献
1 曽根(隅田)まり(1990)テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究.日本大学大学院理工学研究科博士後期課程学位論文, 216P. Sumita-Sone, M. (1990) Ph. D. Thesis, Nihon Univ. 912
2 隅田まり・吉川清志・宮田雄一郎(1989)北海道東部, 斜里-根釧地域の後期更新世火山灰層序. 日本地質学会第96年学術大会講演講演要旨, p. 531. Sumita, M., Yoshikawa, K. and Miyata, Y. (1989) Abstracts 96th Ann. Meeting, Geol. Soc. Japan, 531. in Japanese. 911
3 勝井義雄(1958)阿寒・屈斜路火山群. 地球科学, 39, 19-29.  Katsui, Y. (1958) Chikyu Kagaku (Earth Science), 39, 19-29. in Japanese 396
4  Katsui, Y. (1963) Evolution and magmatic history of some Krakatoan calderas in Hokkaido, Japan. J. Fac. Sci. , Hokkaido Univ., ser. 4, 11, 631-650. 46
5 勝井義雄・横山泉・岡田弘・西田泰典・松本佳久・川上則明(1986)北海道における火山に関する研究報告書第10編「アトサヌプリ・摩周(カムイヌプリ)」. 火山地質・噴火史・活動の現況及び防災対策. 104p.  Katsui, Y., Yokoyama, I., Okada, H., Nishida, Y., Matsumoto, Y. and Kawakami, N. (1986) Atosanupuri・Mashu (Kamuinupuri), its volcanic geology, history of eruption, present state of activity and prevention of dissasters. Committee for Prevention of Disasters of Hokkaido, Sapporo. in Japanese 413
6  Katsui, Y. , Ando, S. and Inaba, K. (1975) Formation and magmatic evolution of Mashu volcano, east Hokkaido, Japan. Jor. Fac. Sci. , Hokkaido Univ., 16, 533-552. 46